次期SPシステムを自作で行くとしたら、ホーンは何にするか。
レイオーディオを導入する以前は、5、6年ほどの間「山本音響工芸 F350 MK II」を自作の2WayシステムでTD-4001に取り付けて使っていました(下記写真)。
今までレイオーディオRM-6Vを10年間使って来て、「RH-3ホーン」に関してデジタル・チャンネルデバイダーのクロスを「350Hz 96dB/oct」まで下げて使用すると、タムタムのアタックがよりリアルになること、女性ボーカルのほとんどの帯域がウッドホーンから再生されることになり、声質がより艶を増すことが分かりました。
我が家のオーディオルームにおいて、軸上1mの距離に測定マイクを立ててRM-6VのF特をDEQXのインパルス応答で測定してみました。 赤色ラインがTD-4001R+RH-3のF特ですが、RH-3ホーンは設計値通り「300Hz」までは確実にレスポンスがあり優秀な製品であることが分かります。緑色のラインがデジタル・チャンネルデバイダーの「350Hz 96dB/oct」クロスオーバーの特性で、十分に再生できることが確認できます。
今回、自作SPシステムを製作する場合は、F350 MK IIよりも一回り大きなウッドホーン、例えば同じ山本音響工芸の「F-280」とか「SS-300」、あるいは再度「レイオーディオ RH-3」を使ってみようと考えています。
「RH-3」は新品で販売(別売)はしていないのでスタジオ関係の中古品を探す、「F-280」は中古品はほとんど無いので新品(48万円/1台)を買うしかない、「SS-300」は中古品でも見たことがあるので、これが一番可能性が高いと思われます。
まずは上記いずれかのウッドホーンを購入して使って行こうと思います。
しかし何でも自分で作ってみたい自分としては、究極は「ウッドホーンの自作」です。
1980年代前半、MJ無線と実験誌上に山本茂樹氏(現山本音響工芸)が連載されていた「サイドカーブ・デフラクションホーン」の記事を毎号読んで触発され、1インチ用のウッドホーンを製作しました。 当時はリアル・ウッドの材料を買う販売店も知らず予算などもなく、東急ハンズで購入した1級耐水合板が材料でしたが、いつの日かチークやカリンなど本物の硬木で2インチフルサイズのウッドホーンを製作してみたい、と考えて来ました。
この中で一番大型の「新井式 A290 カリン集成材製 2インチデフラクションホーン 290Hzカットオフ」を製作してみよう、と考えるようになりました。
音質的にどちらが優れているのか、いろいろ意見はありますが、木材加工の好きな自分としては、丹精込めて自作するなら内部に「フィン」がある複雑な構造のウッドホーンの方が作り甲斐があるし、見ているだけでモチベーションが高まって来ますので、今回はやはり「フィン」があるタイプで行こうとプランしています。
なるほど、これだったら美しいハイパーボリックの三次曲面を仕上げることができる、、、。一度で良いから、製作工程とその作品を見学してみたい、と考えてブログで連絡をとってみました。
下の写真は三等さんの製作したウッドホーン(ミッド、及びミッドハイ)は驚くほどの美しい仕上がり、、、。材料はいずれもカリン集成材。
しかし、彼が製作した大型ウッドホーンのユーザーが埼玉県と茨城県にいらっしゃるとのこと、親身なご案内を頂いて、このお二方の音を聴かせて頂ける事になりました。山本音響の大型ホーン「F-280」も使っていらっしゃるとの事。
さあ、ついに本格的な2種類の大型ウッドホーン「新井式 A290」と「山本音響 F280A」の実物を見せてもらい、同じ日に音を聴くことができることになりました。
またとない幸運、またとないチャンスです!