MilesTAD’s Blog

自分の一生涯の趣味として続けているオーディオのブログです。

ウーファー用エンクロージャー(6)

 
 
 発注直前に「塗装はやめにして、ウォールナット+オイル仕上げに」と仕様を変更したので、私の次に待ってたお客さんを先に回して、つまり顧客番号が一つ繰り下がって、納品日がまた遅くなってしまいました。
どうせ遅れついで、ここで一、二週間急ぐより自己満足の限りを尽くす方向を選びました。
 
 エンクロージャーの完成を待っている間に「その他の雑用」を済ませておこう、、、人間ドックで見つかって再受診した眼科の検診で「老人性白内障が少し進行しています」と診断されました。以前、友人から話は聞いたことがありましたが、ついに自分もその立場になってしまいました。
 まだ初期段階なので1、2年は大丈夫とのことでしたが、どうせやるなら早く片付けてしまおうと手術を受けることにしました。
 
 説明によると、眼の中にある「水晶体」を吸入して超音波で白濁した部分をきれいにする、という手術で、驚いたことに手術時間は10分程度、日帰りで済む手術とのことでした。
 さらに驚いたことに、水晶体の中に「眼内レンズ」を挿入して、「遠視にする」「近視にする」というオプションを選ぶことができるそうです。
 
イメージ 1

 

 私の場合は高校生の時から近視で長年メガネだったのですが、「遠視にする」オプションを選べばメガネ無しで車を運転できる様になる、ということでした。
 メガネを全然かけなくても済むならどんなに素晴らしいことか、と期待をもって手術を受けて来ました。第1日目が左目、二日目が右目の手術でしたが、眩しいくらいの明るさを取り戻し、そしてメガネ無しで遠方まで見えることが驚きでした。 
 学生時代、JBL D130(38cmフルレンジ)だけで2年間Jazzを聴いていた時期がありましたが、半年分のバイト代でLE175DLHを追加して感動した、あの解像度と音場感の驚きのグレードアップ、あの時の感動を思い出しました。
両目合計約9万円の費用で、こんなに改善されるなら、もっと早くやれば良かったと思いました。
 
 そんな悠長な事をしていたら、座間のFW社から写真が送られて来ました。何と、ウォールナットにWATCOオイルを塗布する工程を残しただけ、ほぼ完成した状態の写真でした。
 FW社の工場内の工程スケジュールも考慮しなければならず、私が「老人性白内障」の事前検診や手術に日程を取られていたので、「全ての工程を毎日見学に行きたい」などという要望は果たせず、エンクロージャーは完成してしまいました。
 
 下の「リア・バッフルを外した状態」の写真では、太い補強枠が見えます。自分で設計していた時に想定したよりも少し逞しく見えます。これに加えてフロント・バッフルとリア・バッフルは「砲金製の丸棒(φ30)」で連結して振動強度を上げる設計としてあります。
 

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製作途中: リア・バッフルを外した状態
 フロント・バッフルの周囲(木口)は私の図面通り、ウォルナット無垢の角材が貼り付けてあるのが分かります、なかなか良い感じです。(現状は25ミリ厚に指定してありますが、40ミリでも良かったかも知れません)
 各部の角隅Rは一応「R1」を指定しています。このままオイル仕上げをするか、R2かR3まで丸めるか、実物が納品されて全体の雰囲気を見てから決めることにします。
 

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製作途中: フロント・バッフル取り付け中
 あとはエンクロージャーが運び込まれる日を待つだけ、、、おそらく7月31日か8月1日辺りが納品日になりそうです。 その日までに、段ボールにはいったTL-1601が2台、TD-4001が2台、山本音響の大型ウッドホーンが4台、製作中のウッドブロックとアピトン合板、ボール盤や電動カンナなどを持ち込んで工作室兼ストックヤードと化したオーディオルームを片付けなければなりません。
 
 「今まで、かなり大型の家具を製作して納品した経験はあるのですが、このSPボックスは非常に重いです、もし2階に運び上げるとなると、二人ではキツイかも、、、」という電話がFW社から来ました。
「大丈夫ですよ、庭からオーディオルームに直接運び込むことができます。 窓の敷居も低いし、以前もっと大型のSPボックスを二人で運び込んだこともあります」と伝え写真を送りましたが、安心してもらえたかどうか。
 
 10年前にレイオーディオRM-6Vを購入した時の写真を見てみると、ピアノ運送の二人の職人がベルト無しで重そうに運び込んでいました。 ベルトをかければ多少でも楽に運べるでしょうけれど、四隅にストレスがかかってウォルナットのツキ板が剥がれてしまう恐れがあります。
 

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10年前のレイオーディオRM-6Vの搬入

 

 だから、そのリスク回避のためにレイオーディオのほとんど製品は、角隅には大きなRがつけられています。 この重いエンクロージャーをレコーディング・スタジオ正面の傾斜した壁に設置する場合など、表面のツキ板を無傷で取り付けることなどほとんど不可能、だから全ての角隅にR10がつけられているのだと思います。
 
 今回の我が家の場合は、床に置くのでまだマシですが、エンクロージャーは角隅にほとんどRがない(R1)ので、FW社のスタッフはどうやって運ぶのか、私は手助けできませんが少し心配しています。
 
 10年前のレイオーディオの搬入時には、ピアノ運送に12万円支払いましたが、今回のFW社は「1万5千円」の見積もり。 この搬入費用と製作費(2台分)との合計「14万1千円」を昨日、振り込みました。
 
 前述した特注エンクロージャー専門業者は、今回のエンクロージャーが2台で100万円。バスレフにすると15%増しになるとのこと。つまりバスレフ・ダクトは15万円、、、この15万円で今回のFW社の製作費(2台分)と搬入費用が十分支払えることになります。
 
 今回の座間市のFW社は良心的かつまっとうな注文家具製作所だと思います。見積りを依頼した時には「今までオーディオ製品の製作経験がないので」と尻込みしていましたが、特注エンクロージャー専門と称する木工所の15万円のダクトをどう考えるか、発注する自分が決めなければなりません。
 
 もし私のオーディオ仲間でエンクロージャーやラックの製作を計画している人がいたら、今回の座間市のFW社は自信を持って勧められる会社だと思います。
 
 
 
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