MilesTAD’s Blog

自分の一生涯の趣味として続けているオーディオのブログです。

システム機器の構成 (2016年8月)

 
 
 欲しいものを買いに行くときは昔から同じ、、、気持ちが先走って、約束の午前11時よりかなり前にお茶の水駅に到着してしまいました。 
さぁっ、久しぶりのオーディオユニオンお茶の水本店です。 このビルの前に立つと、約45年前、このビルが完成してオーディオユニオンお茶の水本店が開業した初日に嬉々として駆けつけた、当時高校生だった頃の自分を思い出します。
 
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 高校生の時、授業が終わって校門前から都バスに乗ると15分ほどで神保町に到着、そこから明治大学の前を歩いて、週に一回はこの店に通っていました。 高校生に買える様な安いものは何もないので、カタログをもらったりオーディオ機器を触ったり店員さんに質問したり、しかし一番のお気に入りだったのは最上階の「ハイエンド・フロア」。 憧れのJBLのスピーカーユニットがいくつも陳列してあって、正面の壁には JBLオリンパスS8R が堂々と、、、ある一時期だけ「ハーツフィールド」が設置してありました。 当時 オリンパスS8R は現行商品だったから、西新宿の山水ショールームでも聴いたことがありましたが、ハーツフィールドは見るのも初めて。

 きっと高校生だから相手にしてくれないだろう、、、でも一回くらいは聴かせてもらえないだろうか、と勇気を出して頼んでみると、意外に「いいですよ、何か聴きたいものはありますか?」と快承!!。
自宅から宝物の様に抱えて持って来た「Kind of Blue」のLPを渡しました。

 店員さんがLPを Thorens 125 のターンテーブルの上に乗せ、SME3009のアームリフターを下ろして Shure の針先がLPの音溝に降りると、深遠な暗闇の中から Paul Chambers のベースと Bill Evans のピアノによるリフが聴こえて来ました。  
「うわぁ~、全然違う、同じLPなのに、こんな音が入っていたなんて」、、、自作のスピーカーボックスに入れた20cmフルレンジでは今まで聴いたこともない、圧倒的な低音が再生されました。
 
 あまりの違いに呆然と聴いていましたが、Kind of Blueの片面を全部聴かせてもらって、興奮しながらハイエンドフロアから降りて来ました。
帰りの中央線の電車の中で、「いつの日か、きっと自分も、、、」と胸に刻みながら帰宅したのを覚えています。

 あれから45年経って、自宅にはレイオーディオ があるけれど、TL-1601bウーファーのバーチカルツインから「あの低音」は未だに出ていません。  多分、永久に出ないかも、、、。
でも、「あの低音」を出すために今日、新たに次のアンプを購入しようとオーディオユニオンお茶の水本店に来たのです。
 
 さて、店内に入ってみると、何故か以前の自分の記憶よりも広く感じます。 間口はほとんど変わっていない様だけど、奥行きが随分深くなった様に感じられます。

一番年配の店員さんにこの話をすると「はぁー、そうですかぁ、開業当時の頃から来て下さっていたなんて、、、ありがとうございます。 実は15年ほど前、裏にあったビルを買い取って、このビルを立て直したので、間口は変わっていませんが、奥行きが倍に増えたんです。」とのことでした。

  
 なるほど、でも本当に良かった、、、このお店は自分のオーディオの原点です。 大過なく無事に45年以上営業を続けているのを確認できて、何か幸福感を覚えました。
 
 見せてもらった在庫の2セットは、各々とても状態が良く、新古品と言える程の商品で、とても大切に使われてきた、という印象でした。 「こちらのペアの方がシリアル番号が新しいから、こちらをお勧めします」といわれて、すぐに決めてしまいました。
レジを済ませて、そのまま両手に下げて持って帰ろうかと考えましたが、外箱が意外と大きかったので「宅急便で発送した方が安全だと思います」という店員さんのアドバイスに従うことにしました。
 
 久しぶりに訪れたオーディオユニオンお茶の水本店、45年前の頃の話もできて、満足して自宅に帰って来ました。
 
 あとは Jeff Rowland Model 201 が自宅に届くのを待つだけです。
 
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