MilesTAD’s Blog

自分の一生涯の趣味として続けているオーディオのブログです。

ANKH の自作(3)

 
 
 
 コーナー型「ANKH-2 CO」の実物は、秋葉原のテレオン2Fで見ましたが、じっくり裏側の写真や寸法を採取した訳ではないので、今ひとつ設計のコンセプトがまとまりません。
 
 アフロ・オーディオのサイトで裏側の写真を見つけました。
これを見ると、コーナーの一番奥は断面が「円の4分の一」となっていることが分かります。 つまり特許文献のDescriptionにあった「157Hzを反射させる場合」は直径400ミリの丸棒を使い、200ミリの奥行きで済む訳ですが、実際の「ANKH-2 CO」の写真では、そんな太い丸棒は使われていない様です。
 
 下の写真を見ると、大体140~150ミリ直径の丸棒を「4分の一」に縦割りした寸法に見えます。この直径から計算すると反射吸収できる周波数は「480Hz」程度となり、低い周波数まで反射吸収できる訳ではないことが分ります。
 
イメージ 1
 
 よって、現在の製品として販売されている「ANKH-2 CO」をそのままの寸法で自作しただけでは、9年前の日東紡エンジニアリングで聴いた音にはならないはずです。
あの時の前後左右周囲のANKHは奥行きが600ミリありましたので、現在の製品とは別物と言えます。 そこまで厳密に追求するよりも、まずは第1作を設計していくことにします。
 
 主な構成部品はすべてタモ集成材です。この丸棒は、一般のインテリア材料で、「手すり」や「インテリア材料」で検索すれば安価なものが見つかります。 階段の「手すり」に使う「直径32ミリ、あるいは35ミリ」の丸棒は、いろいろな材質から選べます。 材質は「タモ」が一般的ですが、全体のコストを下げるなら、外側の目に付く部分だけに「タモ材」を使い、後側は「ピール材」などでも良いと思います。全体を黒色に塗ってしまうつもりなら、全部を「ピール材」にすれば半額程度になります。
 
 上下のプレートは「20mm厚」のこれもタモ集成材です。底板のプレートは木ねじで固定されていて、天板プレートは外部からネジが見えない様に「鬼目ナット」が埋め込まれています。
固定するのは特に難しくありませんが、14本の直径の異なる丸棒を全部「垂直に立たせる」のが一番難しく、なまじな手法では市販品と同等な品質にはなりません。あらかじめ組立用ジグを設計製作しておく方が無難だと考えています。
 
 「全高」をどれくらいにするかで必要な材料の総数が決まりますが、単位長さ当りのコストが安いのは一番長い「全長4000ミリ」です。 ホームセンターで2mものを買うよりインテリア業界の専門店から購入すれば、例えば直径35ミリのタモ材の丸棒が3千円少々で購入できるので、トータルコストは安く出来ます。
 
 現在市販されているANKHの全高は、1200~1800ミリが標準です。 自分で作るのなら、床から天井までの高さ(3m)に合わせて「1本モノ」で製作すべきだろう、天井もより高く感じられるだろうし、と図面を描いてみました。 しかし、この部屋で製作し、完成して引き起こし、コーナーまで運んで設置する、と想定したら、あまりに巨大で重量もあり過ぎて危険であることが分かりました。
  
 よって市販のANKHの様に「1800ミリ高(41kg)」を標準で製作し、これに「1000ミリ高(34kg)」程度のANKHを製作して上に載せる、という設計にする予定です。