下図の周波数特性は、我家のオーディオ・ルームにて、レイオーディオRM-6Vを軸上1mの距離で測定したものです。
測定はインパルス応答、そして1601bウーファーと4001Rドライバーには両方とも「フルレンジ」の信号を入れての測定、つまり、ウーファーの高域は出しっ放し、ドライバーの低域もカットしていない状態の周波数特性、ということです。(10~40kHzまでのスイープ時間は1.4秒で、周囲を吸音材等で囲って測定を行なったので、周囲の影響をあまり受けず、かなり無響室に近い測定結果が得られています)
2~3kHz辺りの中域の盛り上がり、そして15kHz以上にある小さなピーク等は、既におなじみのTD-4001の特性です。
ここで重要なのは、Rey AudioのRH-3ウッド・ホーンの特性です。 過去に一般公開された事はあまりないと思いますが、ほぼ300Hzまでロードがかかっていて、とても優秀な設計である事が分かります。パイオニア(EXCLUSIVE)のTH-4001ホーンと比較しても、300Hz付近の低域が多少延びている程度の差異で、どちらも評判通りの優秀なホーンです。
この300HzカットオフのRH-3ウッド・ホーンを、DEQX デジタル・チャンネル・ディバイダーの急激な遮断特性(96dB/oct)と位相回転ゼロの特性を持つFIRフィルターを駆使して、RH-3ウッド・ホーンのホーン・ロードの低域限界ギリギリの低い周波数までクロス・オーバーを下げたのが、我家のRM-6Vの設定です。
クロスオーバーをギリギリまで低めに設定してウッド・ホーンの受け持ち帯域を広げることによって、女性ボーカルやトランペット等は、ほとんどの帯域をウッド・ホーンから出す事ができるようになりました。
今までウーファーの高域の影響を受け、ほんの少し「鼻声」だった女性ボーカルも一段とツヤを増し、ミュート・トランペットは、よりリアリティを増して来たことが分かります。