MilesTAD’s Blog

自分の一生涯の趣味として続けているオーディオのブログです。

ホーン・ドライバーとウーファーのタイム・アライメント


 
 我家のレイオーディオRM-6Vは、DEQX PDC-2.6 というデジタル・チャンネル・ディバイダーを使って「タイム・アライメント」を行なっています。


 一般的にアライメントには2種類あり、実際にユニット間の距離差を計測して、それを音速に換算して設定する「手動」の方法、もう一つは、測定専用のマイクをRM-6Vの前方1mに設置し、インパルス応答を使った計測結果を元にしてプロセッサーが「自動」で設定する方法です。
 
 下の測定データでは、測定用マイクの近くにある 1601b ウーファー(緑線)の方が先に立ち上がり、ダイアフラムが距離的に後方にある 4001R(ピンク)が遅れて立ち上がっていることが分かります。 

緑とピンクのラインを比較すると、振動板の重量が重いウーファーの立ち上がりに比べて、TD-4001R のベリリウム・ダイアフラムの質量の軽さとマグネットの強大な特性が、立ち上がりの鋭さに現れていることが分かります。また、どちらも上方に立ち上がっていることから、同位相であることも確認できます。

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 この二本のラインを揃えるのが、いわゆる「タイム・アライメント」なのですが、両方のダイアフラムが立ち上がる瞬間の「根元」の位置で合わせるのが良いのか、ピークの頂点の位置を合わせるのが正しいのか、ここが問題です。

 前述の「距離測定によるアライメント設定」の場合は、「ユニット間の距離差」とはどのポイントの距離間を測定するのが正しいのか、ここも重要な点です。ウーファーのコーン紙のどの位置を基準とするのか、それに対して、ホーン・ドライバーのダイアフラムの頂点を測定するのか、、、。 ボイス・コイルの位置を測定すれば良いのではないか、と考えても、1601b ウーファーのボイス・コイルは25ミリの長さ(幅)があり、4001R の場合は数ミリです。 これもどのポイントを基準として「距離差」として計算すれば良いのか、なかなか難しいポイントです。まあ人間の耳で聞き分けられる様なレベルの話ではないのも事実ですが、こういった微細な設定の積み重ねが、よりクリアーな音質を作って行くのだと信じています。

 DEQX PDC-2.6の場合は、このタイム・アライメントをプロセッサーを使って自動的に設定する機能があり、現在のところ、この機能を使った場合が一番、音像のフォーカスが合う、と私は感じています。