MilesTAD’s Blog

自分の一生涯の趣味として続けているオーディオのブログです。

金田式 UHC MosFET DCパワーアンプ(2)



 やっとのことで組み上がりました。(数年ぶりに製作するDCアンプ、こんなにハンダ付けが下手になったか、と自分で不満を持つ位、特に1台目はハンダ仕上がりがイマイチです。3月初旬で室温が低い? 言い訳にもなりません、数年のブランクで指先がサビついた様です。) 実は先週金曜日に組み上がっていたのですが、いざ調整に入ったところ、MosFETヒートシンクへの取り付けが不完全で熱暴走を起こし、MosFETを1ペア、ダメにしてしまいました。私のポカミスが原因です。(私は電気にはめっぽう弱く、電気関係のトラブル時にはいつもMyu氏にヘルプを頼んでいるのですが、彼はいつもイヤな顔一つせずに駆けつけて来てくれて、本当に頭が下がる思いです。友人の親切が身にしみます。)

 今回は中高音専用アンプということもあって、できるだけ小型に作ることを目指しました。Rコア・トランスも小型の物を特注し、またシャーシが小さいため配線作業が少々難しい部分がありましたが、その甲斐あって、写真左側にある Mark Levinsonと比べて3分の1以下のサイズになりました。(まだアルミ製の仮シャーシ、どこまで小さくできるか、というプロトタイプです。)

 写真は、アイドリング電流とDCバランスを調整中の「UHC MosFET アンプ」。 このアンプは純粋にDCアンプなので、DCバランスが正しく調整されていないと、TD4001Rのベリリウム・ダイアフラムが前に出たまま、あるいは後ろに下がったままのポジションで音を出す事になってしまう、想像するだけでも恐ろしいことです。

 1時間程でアイドリング電流とDCバランスが安定したことを確認して、いよいよ音出しに入りました。まずリスニングポイントに測定用マイクを立ててDEQXで周波数特性を採取し、中高域のレベルが以前のMarantz MA-7Aと同一になる様にアンプのレベル設定を行ないました。

 

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 数時間後、アイドリング電流とDCバランスをテスターで確認しながら、いつもの試聴用の96kHz/24bitのリッピング音源「Hotel California/Eagles」「My love is/Diana Krall」を聴き始めました。 まず第一印象は、少々「中高域のレベルが低い」という点です。 マイクで測定を行なって以前と同じレベルになっているのに、聴感上では「レベルが低い」と感じる、これはMyu氏のコメントにあった様に「音が静か」なのが要因かも知れません。 DEQXのコントロールパネルのレベル調整を「0.5dB」上げて、また試聴を続けました。 結局、以前のMarantz MA-7Aの時にセットしたレベルよりも「+2dB」上げたところで「少々上げ過ぎ」、最終的に「+1.5dB」がベストな設定となりました。

 このセッティングで再度、マイクによる周波数特性を測定してみると、400Hz以上のTD4001Rの帯域のレベルが高い、いわゆる「ハイ上がり」な特性となっていますが「決してうるさくない」、中高域のレベルが高い分、全体の解像度が上がり、低域のキレまでが改善されて、私にとっては非常に望ましい状態です。

 金田式DCアンプは、こんなに良い音だったのか、、、20年以上その製作を楽しみ、使用して来ましたが、10年間のブランクの後で聴いてみたらその良さを新たに再認識できた訳です。設計者の金田氏が、部品の銘柄や配線ワイヤーの本数、その方向まで細かく指定した製作記事を書いている理由が、私は30年以上かかって今やっと理解できた気がします。低域はともかく、中高域がこれだけの解像度と空間表現、音の静かさとキメの細かさを持っているアンプは他にあるのでしょうか。根っからの Mark Levinson 好きの私としては、真っ先に思い浮かぶのが「Mark Levinson No. 29」、この小さなMark Levinson の中高域は、知人宅で一度聴かされてから忘れる事ができないくらい印象に残っています。もう彼は既に売却してしまったとのことで、いつか、どこかで金田式DCアンプとの比較試聴をやってみたいものです。

(金田式DCアンプは昨年、また再びバッテリー駆動のパワーアンプに発展しました。そろそろ部品を発注して製作を始めたいところですが、これは今後の楽しみにとっておき、先ずはこの「UHC MosFET アンプ」で細かい調整をしていくつもりです。)