MilesTAD’s Blog

自分の一生涯の趣味として続けているオーディオのブログです。

オーディオ・ルームの大改造(その11)


 2ヶ月ほど前、サーロジックのSVパネルを購入して村田さんのアドバイスを仰ぎ、吸音面が少なくライブ気味だった部屋をさらにライブにして、いかに反射音のコントロールが大切かを学びました。

 3年前に大改造した拙宅のオーディオルームは、下の写真にある様に、レイオーディオの後側コーナーに「低音吸収」を狙って、幅およそ500ミリの吸音材を詰めた部分を設置してあります。 今回久しぶりにサランネット枠(左側に立てかけてある)を取り外してみました。 内部にはグラスウール(32kg/m3)と同等の吸音特性を持つというブリジストン製の吸音スポンジ「VHZ」を、大改造の当初から使っています。 

 

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 サーロジック村田さんから頂いたアドバイスを参考にして、この部分も吸音でなく、むしろ反射壁にした方が良いだろう、というプランを立てました。 しかし低域の吸音も依然として必要だろうから、この部分の正面は反射壁にし、低域の吸音は石井式リスニングルームの設計を見習って、両側にスリットを設けてここから低域を導いて吸音させればより効果的だろうと、この年末の休暇を使って、第2期オーディオルーム大改造を始めました。
 
 どうせ反射壁にするなら単なる平面ではなく、QRDやサーロジックSVの様な凸凹のリブを付けて「半円筒状の反射特性」を狙う設計にしました。 木製のリブを等間隔に並べて行くだけでも必要十分なのですが、すぐ近くにサーロジックのSVパネルを設置しているので、反射パターンを揃えるため、極力同じ寸法のリブを取り付けました。
 
 上から2番目の写真が、元々スポンジだけだった「低音吸収」の目的のコーナーに、今回新たに追加した「反射壁」です。 一番上にある反射パネルからサーロジックSVに隠れているところまで縦に3枚、左右合計6枚製作しました。 針葉樹合板に手持ちの松材とヒノキ材を混合して使ったので、色合いが今ひとつです、サーロジック村田さんの「広葉樹の銘木に比べると針葉樹の松は色合わせが結構難しい」というコメントが理解できます。 今回はサランネットに隠れてしまう部分なので、多少の色合いの差異は関係なのですが、、、。

 

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 さて、これが思い描いた通り、サーロジッグSVと同等の反射特性を持って効果的に拡散してくれれば、と期待しながら試聴を始めました。
 
 一曲目は、Sonny Rollinsのライブ盤として私がいつも好んで聴いている「I'll remember April / A night at the Village Vanguard」、天井が低くスペースも広くない Village Vanguard の店内、Manhattan の地下のコンクリート壁で囲まれたこの店の反響音は、高域の反射がもろに分かります。 狭い店内に響く聴衆の拍手とエルビン・ジョーンズのシンバルとが、以前に比べて「店内の天井の高さ」が分かるようになりました、反射板の効果が表れているのか、、、。 
 
 それではBill Evansの「One for Helen / At the Montreux Jazz festival」ではどうかな、、、スコット・ラファロ亡き後、ベースがエディ・ゴメスに代わっていますが、このアルバムもBill Evansの名ライブ盤です。 フランス語で始まる各メンバー紹介は、会場が広いせいか聴衆の拍手もシンバルも、今回の試聴テストでは大きな差異は見つけられませんでした。 
 
 それでは別のライブ盤「Ja-da / Very tall band」を聴いてみると、なるほど、これは結構違いが分かりますね、Milt Jackson, Oscar Peterson, Ray Brownの三人のくつろいだ演奏は、会場の雰囲気も良く出ています。 
 
 サーロジック村田さんは、レイオーディオの高さのせいでSV1800の反射効果が出にくいので、上にSV300を追加した方が良い、とのアドバイスでしたが、今回の反射板で多少とも補えたかな、と考えています。