MilesTAD’s Blog

自分の一生涯の趣味として続けているオーディオのブログです。

システム機器の構成 (2015年9月)

 
 
 
 多方面の方々から親切に教えて頂いて、何やかんやと自分でいろいろ試してみて、やっと何とか本来の音が出るようになりました。 さらに勉強(?)していくと「えーっ、そんな、、、」という(私だけが知らなかった?)事実があることも教えてもらいました。
 
 DEQX HDP-4 は一般的に使われているアナログ・ボリュームでなく、理論的に音質劣化がほとんどないデジタル・ボリュームを採用しています。このため内部は32 bitで作動しているのですが、外部DACを使うためにはDEQXのS/PDIF端子からデジタル信号を取り出します。このS/PDIF規格は、最大で24ビット(プロ用のAES/EBUも同様)。だから、デジタル・ボリュームで音量を絞っていくと、この24ビットがどんどん削られていってしまうとのこと。 「えーっ、そんな、、、」と今更この私が不満を言ったところで、S/PDIFの規格を来週から32 bitにバージョン・アップしてくれるはずもありません。
 
 これは既存の規格だから私が不満を言ってもしようがないのですが、、、つまり、192kHz/24bitの音楽データを再生する場合、「24bitの音」を聴くには、いつも最大音量であることが必要、ということです。 これはヤバイです、これでは先に進めません。 外部にボリューム・ボックスを製作し良質なアッテネーターで音量調整をする、というアイデアも頂きましたが、やはり音量調整は使いなれたリモコンで行ないたい、音量調整のためにいちいち立ち上がってオーディオラックまで行きたくはない、、、。何にしても自分にとって最善の方法を探さなくてはなりません。 
 
 そこで、自分の聴く最大音量イコールDEQX側の最大出力、となるように、パワーアンプ側のアッテネーターを調整しておけばいいんじゃないか、と考えました。「1 bit」が6dBですから、仮に「18 dB」をボリューム調整の範囲になる様にしておけば、悪くても「-3 bit」のビット落ちで済むことになります。 CDは16 bitなので、それをリッピングした音楽データの場合は8ビットの余裕がありますが、192kHz/24bitの音楽データの場合、例えば音量を絞って(-12 dB)聴くと「-3 bit」落ちた「192kHz/21 bit」の音を聴くことになる、ということです。
 
 しかし、ハイレゾ音源というのは「192kHz/24bit」だから価値がある、、、それが「21 bit」ではちょっと、、、そこを何とかならないものか、、と悩みました。 しかし、私が最も好んで聴く50年代、60年代のJazzのマスターテープの中に本当に「24bit=144dB」のダイナミックレンジの音楽信号が録音されているんだろうか、という疑問が沸いて来ました。 そこで日頃から親身なアドバイスを頂いているDEQXの輸入元に聞いてみると、1980年代以前の録音テープのダイナミックレンジは、録音条件が良いものでも「70dB」とのこと、つまり「12 bit」あれば十分ということです。ハイレゾ音源の「192kHz/24bit」はあくまでも規格なので、ダイナミックレンジについては現在のCDのスペック「16 bit」でも十分おツリが来る、という計算になります。
  
 拙宅の場合、テレビ音声やBGM程度の小さな音量で音楽を聴くことはないし、だからといってA-65のメーターが20Wを超えるような(拙宅のSPシステムの能率が100dBだから、20Wで110dB以上の)大音量も、まずありません。 
 
 よって、音量調整の範囲を「0~-18 dB」辺りに限定しておけば、このDEQXのデジタルボリュームだけでも十分いけるはず、、、外部にボリューム・ボックスを設置する必要はないんだ、と自分で勝手に結論づけて先へ進めることにしました。
 今後、オーディオ仲間が遊びに来て、もう少し小さな音量で、、、と言われても「これ以上小さくならないんです」と言い訳し、もっと大音量を、、、と言われても「これ以上出ないんです」とお断りしなければなりません。
 
 今回はいろいろな方々から親身なアドバイスを頂き、本当に感謝しています。 おかげ様で、私の「外部DAC+クロック同期」プロジェクトは、さらに先に進めることができるようになりました。