今年で64歳、「オーディオもそろそろ終活を、、、」と考える様になって、まず一番大きなアイテム、この「レイオーディオ RM-6V」をどうするか、これが問題でした。
ちょうど10年前、幸運にも友人の紹介で入手した「レイオーディオ RM-6V」は、その特徴ある外観デザインとバーチカルツインによる独特の音場表現で10年間、私を存分に楽しませてくれました。
写真はちょうど10年前、RM-6V納品の当日、愛知県から電波堂の故藤田さんが八王子まで組立てに来てくれた時のものです。 在りし日の「TADの達人」の写真です。
今回の売却に際し、まずは10年前に紹介してくれた友人に声をかけ、誰か仲間内で譲り受けてくれれば、と考えたのですが、「それなら、とりあえず買っておきましょう」などと気軽にこんな大モノを譲り受けてくれる仲間はいませんでした。
愛知県の友人の紹介で手に入れたこの「RM-6V」は、また愛知県の販売店に引き取られることになって、これは何かの「縁」かも知れません。
売却することが決まってから引き取りの日まで約1週間、「まだキャンセルできるぞ、もう二度と手に入らないぞ」という自分と、次のSPシステムの「エンクロージャー」の設計を始めているもう一人の自分との間で葛藤がありました。
10年前の導入時、我が家のオーディオルームの窓サッシを全部外し、レイオディオの大きなエンクロージャーがピアノ運送の人達の手で運び込まれるのをワクワクして見ていました。 今回は、全てのユニットを取り外したエンクロージャーがピアノ運送のスタッフによって重そうに運び出していく姿を、なぜかスッキリした心境で見守りました。
我が家のオーディオルーム、リスニング・ポジションからの、レイオーディオの最終日の姿を写真に撮りました。
バーチカル・ツインというレイアウトによるライブアルバム再生の雰囲気の素晴らしさ、ハード・バップをうまく鳴らすために何をしたら良いのか、そのテクニックを教えてくれたと言えます。 ハイレゾの Milt Jackson のヴィブラフォンがホログラフィーの様に三次元空間に再生できた時、バーチカルツインを購入して本当に良かった、、、今年、ホーンドライバー用の金田式DCアンプをSiCタイプにしてヴァイオリンもかなり良くなった、、、しかし気難しいハイエンド・SPシステムだったと思います。 私のオーディオ遍歴の中で、最も大型のSPシステムでした。これ以上大きいものを買うことはもうない(?)はずです。
このレイオーディオを購入してから10年間、多くの方々が我が家のオーディオルームに遊びに来て下さいました。 ジャズとオーディオの話ができる沢山の人々と知り合うことができ、オーディオ仲間、TAD仲間がさらに増えたのは幸せなことでした。
レイオーディオ製の「RM-11」も良いかな、とも考えていますが、JBL のヴィンテッジ製品を買うか、それとも10年ぶりにアピトンかバーチ材を使ってエンクロージャーを自作してみようか、色々プランを考えています。